2025.02.10
ブログ 経営NO.65 背水の陣
時々、「背水の陣??」と思われるようなやり方に出くわすことがあります。
背水の陣とは、概念としてはメジャーな部類かとも思われますが、基本、一生に一度使うか使わないかという陣立てだと考えています。
背水の陣とは、文字通り、川などを背にすることで逃げ道がない状態。つまり、もう相手と戦うしかないんだ、という選択肢が一切ない状態を意図的につくり、力を一点に集約する手法です。
ゆえに、負ければ終了という「一か八か」の大一番となります。
経営としては原則「禁じ手」。こういう状態になる前に何らかの手立てを講じるべきで、背水の陣を用いることそのものが経営者として手腕の無さを露呈している結果です。
しかしながら、、、最近の社会情勢や政治情勢を見ていると、当社のような零細企業にあっては「潰れてもかまいませんよ」と言わばかりの世の中の施策が多く、非常に悩ましい状態にあることも事実です。
万一、「背水の陣」を敷かざるを得なくなったときの心構えの考察をしてみようと思います。
①指揮官の決意と覚悟
これは述べる必要もありません。ここでつまずいているようではまず成功しません。
②綿密な計画と事後処理
一か八かという勝負に出る以上、「まあ、何だか分からないがやっちゃえ」は絶対にダメです。
少なくとも、勝ち筋が細くとも見える、というシミュレーションが成立していることが条件です。
何度も何度も繰り返しシミュレーションしてみることが大切です。
③生き残ることに集中
背水の陣は、完全勝利を目指す戦略ではありません。全てが劣勢の中で、より生存の可能性の高いポイントに全てを集中する戦略であるという心掛けが大前提です。生き残った後どうするか?はまた別の戦略です。
④仲間への適切な情報の共有
指揮官の頭の中だけで突然実行すると、当然、組織は混乱します。戦いどころではありません。
ゆえに、なぜに背水の陣を敷くのか、その勝ち筋とはどこなのか、指揮官の覚悟はどうなのか、もし負けた場合はどうするのか、についての事前共有が必須です。これが行われないと、いざ戦いに臨んだら戦場には自分一人しかいなかった、という笑えない状態もあり得ます。
一方で「敵を欺くならまずは見方から」という格言もあるように、情報の共有度合いが事の成否を分ける要因にもなり兼ねません。どの人物にどこまで情報共有すべきか?には多くの注意を払う必要があります。
リアルな戦闘であれば「生か死か」という共通認識が自然発生しますから通用もしようものですが、ビジネス上では各人がそこまで追い込まれる状態にはなりません。転職が常識の現代では、背水の陣は有効に機能しにくくなっていることも確かです。原則、最後の最後の奥の手。それも成功確率は限りなく低い戦術であることは肝に銘じた方が良いでしょう。じょうむ
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