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2025.01.21

ブログ 社会人の心構え

NO.54 営業という仕事 5/5

最後は、③丸投げできる です。

①や②で、当社の知識や状況は十分把握しているという圧倒的な信頼関係の下、商品ごとやサービスごとといった”点”の接点ではなく、「この分野はあなたにお任せ」という”面”的な接点になることです。

わかりやすい例は保険などがそれです。何かあったとき、その人に電話一本すれば全て解決するという事例。

会社のトラックが事故を起こしてしまったとドライバーから一報が入り、保険会社へ電話します。

「ドライバーの名前と連絡先を教えてください。あとはこちらで全て対処します。状況は逐次連絡します。」

これで終わり。この保険会社を前に、保険料が少しばかり安いからといって他社に乗り換える利点が見当たりません。この保険会社は何事もない平常時にも、定期的に来社してはドライバーたちと何気ない会話をし、コミュニケーションをとっています。万一の時、極限の不安状態の中で、電話を受けた当事者のドライバーも馴染みのある声にホッとできるでしょう。

この状況下に割り込んで契約を取るためには、同じように丸投げできるか、それ以上のサービスを展開する必要があり、競合他社においてはほぼ攻略が不可能な状態になります。この③丸投げできるという状態は、競争相手がいない、すなわち「無敵」状態を形成(完全に取り込んだ)する最終仕上げの営業手法です。丸投げ、あるいは囲い込み営業とも言われる手法です。

「〇〇の”分野”は全部、あなたに丸投げ(お任せ)。お願いね。」まさに無敵ですね。

お客さんはその利便性から離れられません。この状態を創り上げることで、その後の多少の値上げ交渉があったとしてもスムーズにいくでしょう。ゆえに昨今の値上げ局面に当たって、営業はこの丸投げ状態をどれだけ多く、早く形成できるかにその手腕が問われるでしょう。

簡単と思いながら、多くの項目を費やしてしまいました。ご紹介してきた3つはほんの一部です。世の中には数多くの凄腕営業マンが存在し、その一人ひとりが独自の手法(勝ちパターン)を持っています。私自身、それらのパターンに触れられることを何よりの楽しみとしているところもあります。

話しているだけで「有用」な存在であり、「また、会いたい」「また、話してみたい」と思わせてくれる営業マン。それが、一流の営業マンです。

その営業マンと話しているだけで、自身の問題に気づかせてくれたり、自分の漠然としていた不安や問題点の論点整理がスムーズに完了したりします。

超一流ともなれば、他社の営業マンでありながら、自社の意思決定や問題解決において、知らず知らずのうちに参謀的な役割をも担ってくれる頼もしい存在感を放ちます。

「商品を売る前に自分を売れ」とは若い頃よく言われた言葉です。なるほど、そういう意味だったのかとこの歳になってようやく腑に落ちた不出来な部下の私を当時の上司は認めてくれるだろうか・・・反省の日々は続きます。了 じょうむ

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