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2026.05.21

ブログ 経営ブログ 社会人の心構え

NO.254 会社に就職することと、起業することの違い

●「自由」を語る前に、責任の構造を理解する●

就職ガイダンスの時期になると、必ずと言っていいほど現れる人たちがいます。
それは、起業を安易に勧める若い起業家です。

「会社に入ると就業規則に縛られる」
「起業すれば全部フリーで、のびのび働ける」

こうした言葉を学生に向けて語る姿をよく見かけます。

しかし、非常に厳しい言い方をすれば、
私には“自己肯定感を高めるためだけの自分に向けたメッセージ”にしか聞こえません。

彼らは「今は自由に働けている」と言います。
しかし、私はその後に続く言葉をほとんど聞いたことがありません。

「そして会社は伸びて、社員を雇うまでに成長しました」

この話が出てこないのです。

会社に就職すれば、確かに就業規則があります。
しかしそれは、各人を縛るためではなく、会社と社員を守るためのルールです。

学校でいう校則も然り。なぜに制約として受け取っているのか理解に苦しみます。

一方、起業すれば自由になる?
そんなことはありません。

起業した瞬間から、
売上・資金繰り・法務・税務・労務・顧客対応・トラブル処理
すべてを一人で背負うことになります。

自由どころか、
会社員よりもはるかに重い責任、制約を背負うのが起業です。

もし起業が成功し、会社が成長し、人を雇う段階になれば、
あなたは必ずこう言い始めます。

就業規則が必要だ

労働時間を管理しなければならない

ハラスメント対策をしなければならない

給与体系を整えなければならない

ルールがないと会社が回らない

つまり、
起業家の大成功の果てというのは、自らが「縛る」と評していたことに着手しなければならない、ということです。

就業規則を否定していた人が、就業規則を作らなければ成功とは呼ばれないジレンマに陥る。

これが現実です。

就職と起業の違いは、
「自由か、不自由か」ではありません。

“責任の構造”にあるのです。

会社に入ることは、
既に整備された仕組みの中で力を発揮すること。

その仕組みの中でやっている限り、責任の追及は限定的です。

責任を限定的にする代わりに、その仕組みを守る。そういう構造なだけです。

一方で起業することは、
その仕組み自体がゼロ、あるいは自分で全て自由に作れる代わりに、
全責任を背負うこと。

どちらが良い悪いではありません。
ただし、
起業を軽く語る人の言葉を鵜呑みにしてはいけない。

自由を語る前に、
その裏側にある責任の重さを理解すること。
それが、社会に出る前に持つべき視点です。せんむ

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