人付き合いが巧みな人、コミュニケーションがうまい人というのは「相手のしてほしいことを瞬時に感じて返してあげられる人」だと考えます。

中でも、自分が笑ってほしいときに「笑ってあげられる人」というのは最高のコミュニケーション上手なのではないでしょうか。

私も数少ないテレビなどの出演経験の中で、数人の司会者（もちろん初対面）とやり取りをしましたが、みんな「ここだ」というところで思いっきり笑ってくれていることに気づかされます。

それゆえグッとしゃべりやすくなるのです。

「何回か出演しているのでテレビ慣れしてますね」と言われることもありますが、それは全く違いまして、全ては司会者の力量によってそう見えているだけなのです。

１つのことを聞いて、10しゃべらせる。これが司会の真骨頂。

日々入れ替わるゲスト（初対面の素人）を相手に、それぞれの性格や傾向を瞬時に把握。別にそれほど面白い事でなくても、相手が笑いを求めている部分ではオーバーであろうと笑って見せる。

テレビカメラという非日常を向けられ、この上ない緊張に包まれる中、司会者の笑い声というのがどれだけ心強く、安堵感があるのかは経験した者でないと中々理解できないかもしれません。

高笑いや声を発すること自体が苦手だという人であれば、一生懸命話している人に向けて、大きな”うなずき”ならすることができるでしょう。これも立派なコミュニケーションです。

一生懸命話している人にとって、大きくうなずいて聞いている人は大変心強いはずです。

言葉巧みに話せなくとも、気の利いた雑談ネタがなくとも、コミュニケーションは十分可能です。じょうむ