2026.02.09
ブログ 経営NO.233 AI時代、労働価値の中心はどこへ?~ホワイトカラーの終焉と、現場の逆襲~
AIが急速に進化する今、私たちは静かに、しかし確実に「価値の重心の移動」を目の当たりにしています。
これまで“安定と高収入”とされてきたホワイトカラーは、AIの得意領域と重なる部分が多く、今後その多くが急速に代替されていくでしょう。
書類作成、事務処理、ルーティン判断、データ整理、行政的な手続き──こうした業務はAIが最も得意とする分野です。つまり、公務員や事務系職種は、これから最も危険な領域に入ると言っても過言ではありません。
この変化は、大学進学の価値にも大きな影響を与えます。高度な研究職や専門技術職を除けば、「大学に4年通うより、高卒で技術を磨いた方が生涯収入が高い」という逆転現象が起きるでしょう。さらに言えば、高卒から働き始めることで、日本全体の労働力もその分だけ長く、多くなります。何の目的もなく、当たり障りのない授業を漫然と受ける4年間が、もし労働力に変換されるのであれば、それは日本経済にとっても大きなプラスになるはずです。18歳から現場で技術を磨いた方が、20代後半には圧倒的な差がつく。これはもう現実として起きていることです。
そしてAIが組織に浸透することで、もう一つ大きな変化が起きます。
実力のある部下が、実力のない中間管理職と衝突する構造そのものが消えていくということです。
AIが管理業務を担うようになれば、評価はより透明になり、能力のある人間がその実力をAIの下で遺憾なく発揮できる環境が整っていくでしょう。
「上司ガチャ」「部署ガチャ」といった不条理が減り、実力主義が本当の意味で機能し始めるのです。
AIが得意なのは「情報処理」と「判断の最適化」です。
逆に苦手なのは、現場での身体性、手触りのあるものづくり、環境変化への即応、五感を使った判断、人間の感情を扱う仕事──“現場に立ち続けた人”だけが身につけられる力の領域です。
だからこそ、大工、農業生産者、整備士、職人、現場技術者といった“ブルーカラー”の価値は、これから確実に上がっていきます。私は以前から、「生産に直接携わる人の分配が最も大きくなるべきだ」と主張してきましたが、ようやくその流れが現実になろうとしています。
AI時代において価値を生むのは、頭脳労働ではなく技術労働です。もちろん知識は重要ですが、知識だけではAIに勝てません。必要なのは、現場で使える技術、手を動かして価値を生む力、AIを使いこなすリテラシー、変化に適応する柔軟性──こうした“実装力”です。
AIがホワイトカラーの仕事を奪うのは避けられません。それは、ある日突然の大津波のように一気に押し寄せてくるでしょう。私も含めた中間管理職はその津波に負けない防御力を蓄えましょう。
そしてそれは、一概に悲観すべきことではない、と感じている私もいます。むしろ、これまで長きに渡って過小評価され続けてきた「現場の価値」が、ようやく正当に評価される時代が来るということです。
ハリボテの中間管理職の搾取から解き放たれ、ものづくりをする人、食を生み出す人、生活を支えるインフラを直接整える人。現場で実際に汗を流す人たちの収入が上がり、社会的地位が上がり、尊敬される時代が来る。私は、その変化を歓迎しています。せんむ
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