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2025.09.01

ブログ 経営ブログ 社会人の心構え

NO.187 「責任を取る」とは

政治の世界では、何か問題が起きると「責任を取って辞任する」という場面をよく目にします。
しかし、企業経営の現場において、同じように「辞めること」が責任を取ることになるのでしょうか。

たとえば、私の判断ミスや管理不足により、会社に大きな損害を与えてしまったとします。

そのとき、「おい!責任をとって今すぐ辞めろ!」と言われたら、「え?今すぐ辞めていいのですか!」と内心ホッとする(喜ぶ)と思います。

今すぐ辞めることで「責任をとった」ことにしてくれるなど、これ以上楽なことはありません。

責任の本質とは何でしょうか。 責任の本質とは「信用」と「信頼」です。
損害や問題が発生したとき、顧客や取引先との信頼関係が揺らいでしまうことがあります。
その信頼を回復することこそが、本当の意味での「責任を取る」という行為であるべきです。
単に会社を辞めることで「責任を取った」とするのは、むしろ責任から逃げる行為に等しいと私は考えます。

残されたあとの人や顧客にとっては「放棄された」という印象を与えてしまう可能性すらあります。辞めたことで更なる信用信頼の低下を招いてしまう・・・事態は悪化しているとさえ言えます。

謝罪はもちろん、再発防止策を講じ、関係者に説明し、信頼を再構築する。そのプロセスこそ「責任感」と呼べるでしょう。

しかるに、経営者や管理職ともなれば、責任とは「辞めること」ではなく、時として「立ち続けること」でもあります。信頼を損なったならば、それを回復するまでやり抜くことが強く求められます。

「辞める」というのは、信頼を元に戻しきったときに初めて口にできる重き言葉です。

「失敗したら辞めればいいだろ」 これは発した本人のみで完結する事象であればいいでしょう。

しかし、組織内においてその事象があらゆる方向に波及する場面では、これほど無責任な言葉があるでしょうか。

経営とは、信頼を築き、それを守り、時として取り戻す営みです。
それらの中における責任とは、その信頼に最後まで向き合う覚悟。
その本質を見失わないことが、企業人としての誇りの源泉である、と私は信じています。じょうむ

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