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2025.08.02

ブログ 経営

NO.172 「攻め」の一択 ~倒産目前の経営決断を考察する~

企業経営において、「守り」と「攻め」のバランスは常に重要です。しかし、そのバランスが根本から崩れかけている、つまり“本当に会社がヤバい”状況では、通常の判断基準では乗り切れない局面が存在します。倒産の危機が目前に迫っている状況で、果たして「守り」に入ることが最善と言えるのか、考察をしてみます。


たとえば、船底に穴の開いた船に乗っているとき、多くの人は「まずは穴をふさげ」と言うでしょう。これは平常時、かつ長期的な目線を前提にすれば正しい判断だと思います。しかし、今まさに目前に大波が迫る非常事態下・超短期決戦という状況下において、「まずは修理を優先しよう」とするのは、果たして正しい選択となり得るのでしょうか。


本当に危機的な状況下では、防御的な施策は効果を発揮しません。むしろ、船底に穴が開いていようが、全速力で前へ進むことを優先すべきだと考えます。守りの思考は、ある程度状況が落ち着いている、守りを固める余裕があるときに成し遂げられるものであって、将来に渡る投資的行動と言えます。つまり、「守り」とは会社で言えば資金繰りや業績が安定しているときに考慮されるべき選択肢であって、何もかもが崩れそうな中では、そもそも「守り」という選択肢は存在しないのではないか?と考えてしまいます。したがって、有効な選択肢として存在しないはずの「守り」を選択したとて、結果として何も守れないという状態に陥ってしまうと思うのです。


特に日本人は、何事に対しても防御姿勢をとる傾向が圧倒的に強いという特徴があります。ですから、日本人経営者が特に注意を払いたいことは、「今が本当に守りに入るべきタイミングなのか」を見極める状況判断力です。


まずは「攻める」、とにかく「攻める」という選択こそが、局面によっては「守り」を超越した打開策となり得る、ということを経営者は避難訓練のように定期的に考察し、シミュレーションし続けなければならないと思います。

船底に穴を抱えたままでも進み続けるのかーーーその決断が会社存亡のカギを握ります。じょうむ

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