2025.08.01
ブログ 経営ブログ 社会人の心構えNO.171 「報連相」の神髄は、「異常なし!」にあり
多くの企業で使われる「報連相(報告・連絡・相談)」という言葉。その重要性は誰もが理解しているつもりですが、実際の運用として行われているものを見ると、何かトラブルが発生したとき、または上司から求められたときにのみ行われているだけのように見受けられます。
たとえば「報告がないと、上司が不安になる」という場面は日常に多くあります。これは、報連相が“異常時の対応”に限定されてしまっている証左でもあります。
個人的には、これは大きな間違いであると考えています。
私は、報連相とは「何かあったら」するものではなく、「すべての業務において逐次行うべき基本動作」に本来の姿がある、と考えています。
「何かあったら」という事象が、現場の一人ひとりに委ねられるとすれば、個々の価値観による判断に頼るしかありません。価値観は人によって千差万別です。そのような状態で「報連相が足りない」と指摘するのは、個人の力量ではなく、会社のシステムに原因があると見るべきでしょう。
ゆえに、問題が起きていなければ、”問題はない”という報連相が必須という運用が最適解であり、この小さな積み重ねこそが心理的安心感や信頼構築の起点となる、というのが私のロジックなのです。
報連相を「異常検知の手段」と考えるのではなく、「状況共有の習慣」として捉えること。これが、組織運営の肝であり、まして現代のように複数部署が連携し、情報が高速で流れていく環境では、日常の“異常なし”という情報こそが業務判断の前提を安定させると信じます。
報連相は、組織の血流のようなもの。その流れが止まると、健全な判断も育ちません。だからこそ、異常があったときだけではなく、“何もなかったとき”にこそ、その無事を報告する。これが、企業文化の成熟度を示す一つの指標だと感じています。
健康診断を受けて、その結果が「特に異状はありませんでしたよ」と言われることの圧倒的な安心感。これが、何か異常があった人にだけに通知が行きます・・・なんて制度になったら、ずっと不安なままではありませんか?
「異常はない」という日々の小さな報告こそ、大きな安心の礎として・・・
報連相を何か特別なものとして捉えるのではなく、何気ない日常習慣として定着させ、企業文化の誇りへと変えていく——これが、これからの組織づくりに欠かせない第一歩だと思います。じょうむ
Contactお問い合わせ
職場見学・体験、インターンシップなども
受け付けております。
1時間〜1週間程度の間で
柔軟に対応致しますので、
お気軽にお問い合わせ下さい。
メールでのお問い合わせの場合、
3日経っても返信がない場合は、
恐れ入りますが
再度ご連絡頂ますようお願い申し上げます。