長女がこの春から大学のため東京で一人暮らしを始めました。突然生活費が2.5倍くらいに跳ね上がる状況に我が家は絶賛倹約中であります笑

食材の適量の購入やエアコンの温度の１度下げ、シャワーの１分短縮などなど。ギスギスするのかと思いきや、なぜか家の中で一体感が強く感じられようになり、その浮いたお金を長女の仕送りの足しにすることができることに、親として子供のためにできることを精一杯やっているという充実すら実感させられます。

「これが幸せというやつなのか？」と思うこともしばしばです。

幸せというと、何か特別な事や挑戦をした先にあるもの、目立った成果の中にあるもの、と考えがちですが、慎ましやかな生活の中にも、人としての真の幸せや喜びはしっかりと存在していると思います。

仕事はじめに今日も同じように飲むことができる一杯のコーヒー。

仕事場ですれ違う人との当たり前のように交わされる挨拶。

ルーティーンかのように見えるそうした日常のひとこまは、ときに何より心を温かくしてくれます。

そんな中、わずかでも誰かの役に立てたときや、ほんの少しでも誰かと笑い合えたときに感じる安心感。それは、豪華なごちそうや高価な贈り物では得られない、心の奥に届くやすらぎです。

現代は、目まぐるしく変わる情報と競争の中で、つい「もっと上へ」と焦ってしまいがちです。しかし、幸せは決して遠くにあるものではありません。
幸せはすぐそばにあります。それは手を伸ばすまでもないほどすぐそばに。

今ある日常を丁寧に味わい、小さな喜びを見逃さずに生きることで年老いていけたなら、自分の人生が終わる瞬間が最も幸せに満ちているに違いありません。じょうむ